センマイの人気の秘密は噛み応え
センマイとは、牛の第3胃袋のことで、灰色の表面とゴツゴツとした食感が特徴のホルモンです。
噛んでも噛んでもなくならない、どこで飲みこめば良いかわからないあの触感が病み付きになるという方も多いのではないでしょうか。
もっとも噛み応えのある部分は、カブと呼ばれるヒダの根元の部分です。
最高に噛み応えがあると人気で、センマイでもカブの部分だけ食べたいという方もいるほどです。
ただ、あまり噛み応えが良過ぎると敬遠されることもあるため、隠し包丁入れている店もあります。
店によってカットするサイズや形もさまざまで、カットされたサイズや形でかなり食感が違います。
また、店によって味付けも違いますから、それぞれの店による食感と味の違いを楽しんではいかがでしょうか。
ホルモンは安価でリーズナブルにかかわらず、奥の深い楽しみ方ができる肉料理です。
栄養吸収を担う第3の胃
センマイの正式な呼び名はオマズムや葉胃といいます。
名前に葉の字があてられているのはヒダの多い形状からです。
表面が灰色で独特の形状をしていることから、地域によっては雑巾と呼ばれることもあります。
牛には4つの胃がありますが、第3の胃は反芻胃として栄養吸収を担っています。
まだ大きなものは第2の胃に送り返し、小さなものは第4の胃に届けます。
第3の胃では無機物イオンや有機酸の吸収が行われますが、大きさは胃全体の10%ほどとそれほど大きくはありません。
食物が通る胃袋ですから、しっかりとした洗浄と下処理が必要です。
もともとあまり臭みがない部位であるため、湯通しして灰色の部分を剥き刺身として提供しているところもあります。
刺身はコリコリと食感がよく人気の肉料理の1つです。
栄養豊富で低カロリー
最近では、低カロリーなのでダイエット中でも安心して食べられると人気です。
センマイは低カロリーであるのに、良質なタンパク質だけでなく豊富な鉄分が含まれています。
また、ビタミンB12やビタミンB2、亜鉛といった希少な成分も豊富です。
ビタミンB12は貧血の予防に、ビタミンB2は脂質代謝に良いと言われています。
また、美しさを維持するには亜鉛は欠かせない成分です。
亜鉛が不足すると、髪や爪などがもろくなるだけでなく、免疫力が低下してしまうと言われています。
健康と美容のために必要な成分が豊富に含まれているのに、良質なタンパク質を摂ることができるのですから人気になるのも当然かもしれません。
健康なダイエットのお供に、センマイの肉料理で美味しく栄養補給されてはいかがでしょうか。